はい こんぺー

山形県朝日町今平(こんぺい)のたのしい暮らし

こんぺーにやってきた

去年の正月、こんぺーにやってきた。

 

山形県のえくぼらへん、朝日町。そのさらに南端のたった12世帯の集落が今平(こんぺー)。町内では「二度とこんぺー(来んべ〜=行かない)」などと称される小っちゃな集落。

 

冬の雪国、無職金なし車なし、ペーパードライバー、繋がらないスマホ、24人しかいない住民。

 

かねてよりゆるふわロハス田舎移住者とは一線を画したいと思ってた私には、最高(最低)な条件での生活スタートだった。私は四国生まれ、日本の地中海こと瀬戸内海で、雪どころか雨もほとんど見ず(嘘)に育ったぐらいの温室育ちだった。厳しさしかない。

 

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こんぺーは夫(当時婚約中)のYUTAが5年前から住んでいる集落で、結婚するにあたり彼がここに住み続ける理由を知らねばならんだろうと思い、あまり後先考えずに移り住んだのだった。

 

こんぺー生活は、当時YUTAに密着していたでかいテレビディレクターM氏との3人生活からスタートした。両腕に荷物を抱えてテコテコこんぺーの家に向かうところをジーーッと撮られ、ガラガラ(鍵かけてない)、部屋に入って荷ほどき、洗濯するかどうか揉める、などなど、本当に全部ジーーッと撮られ続けた。いずれも番組には使われなかった。

 

M氏にも奥様がいるが、多忙でほとんど一緒に食事をすることもないらしく、私が味噌汁を作ったら「俺が求めていた家庭ってのはこーいうのだなぁ」としみじみでかい声で呟いていた。お家に帰ってね。

 

四国から持参したお土産を片手に集落中の家々を回って、引っ越しと婚約の挨拶をし、何となく皆さんの顔と名前を覚えたのだった。